世界へ挑む日本企業に今必要なのは、多様性とオープンマインド、そしてグローバルに協働する力。キャップジェミニ株式会社 執行役員社長 保積 弘康が、その価値について語りました。

キャップジェミニは、ビジネス変革のパートナーとして、日本のお客様をどのように支援しているのでしょうか?
「今、グローバル化とデジタル化が驚くべきスピードで進んでいます。フォーチュン500に位置づけられるような日本のトップ企業の多くが私たちのお客様ですが、彼らが見据える市場はもはや日本国内だけではありません。
これらの企業では、事業やシステムの抜本的な再構築と、グローバルでの統一が急務となっています。そのためには、世界規模のネットワークと幅広い知見を持つパートナーが不可欠です。私たちはこうしたニーズに応えられる体制を整えており、その実績が高く評価されています」
顧客としてはどのような業種が多いのでしょうか?
「これまでは金融がメインでしたが、近年は製造業、自動車、消費財・小売といった業界にも広がりを見せており、ビジネスのグローバル化に向けたパートナーとして、当社が選ばれるケースがますます増えてきました。例えば、ある銀行からは『アジアにおけるモデルバンクの構築』を依頼され、コンセプト開発からシステム構築まで一貫して担当しました。
上流から導入・運用までを包括的に支援できる総合力とグローバルな展開力を備えた私たちは、デジタルトランスフォーメーションを推し進めるリーディングカンパニーにとって欠かせない存在として認められています」


他のコンサルティング会社との違いは、どんなところにあるのでしょうか?
「もともとはフランスの企業ですが、その強みは58年間で約50か国へと拠点を拡大したグローバルネットワークにあります。もうひとつの特長は、エンジニアリングサービスを提供している点です。約34万人の従業員のうち、6万人がIoT、5Gを活用したスマートファクトリー、デジタルツインなど、実社会のビジネス現場に携わっています。その他に、電気自動車の設計・エンジニアリングから部品調達、組立て、テスト、さらには試作車の自動車メーカーへの提供まで手掛けています」
実際にどのようなサービスを提供していますか?
「グローバルにビジネスを展開する日本のトップ企業に対し、海外を含めた統合的な事業計画の策定から、システム構築・運用・保守まで、トータルサポートしています。このようなサービスを提供できる企業は、ほとんどないのではないでしょうか。重要なのは、単に海外にパートナー企業を持つことではなく、展開先の国や地域におけるビジネス環境を理解し、それらを踏まえてプロジェクト全体を的確にマネジメントできることです。
私たちは、世界各地に拠点を持ち、こうしたニーズに応えられる体制を整えてきました。また、プロジェクトメンバーがバイリンガルで議論できることにより、グローバルな連携を円滑に進めることが可能です」


キャップジェミニが求める人材像を教えてください。
私たちが求めているのは、グローバルにオーケストレーションできる人です。それは単に語学力が高いということだけではなく、多様性を尊重し、自分の意見を伝えながらも相手の考えに耳を傾けられるオープンなマインドです。さらに、フランス語の「la niaque(ラニアック:決して最後まで諦めない)」という言葉が示すように、やり抜く覚悟も欠かせません。
社内にはそのためのさまざまな研修プログラムが用意されています。デジタル化やグローバル化に関心を持ち、『やってやるぞ』という気概がある人と一緒に仕事ができることを楽しみにしています」